たまご新聞「卵の賞味期限と保存方法」

卵の賞味期限と保存方法

広島県庄原市で採卵養鶏場を営んでいます、有限会社グリーンファームです。

スーパーなどで卵を購入した際に、
「お買い上げ後は冷蔵庫(10℃以下)で保存してください。」
「生食の場合は賞味期限内に使用してください。」
「ひび割れていたり、賞味期限を過ぎた卵は必ず十分加熱してお召し上がりください。」

などの注意書きがありますね。

意外と賞味期限が長いなと思ったことはないですか?
卵は、割れていない状態では中はほぼ無菌状態です。さらに卵白にはリゾチームという溶菌作用のある酵素を含むため、微生物の増殖が抑えられています。したがって、極端に言えば無菌状態だった卵は割れない限り数か月後でも無菌です。
ただ、ごく稀に卵の中にサルモネラ菌が存在する可能性があり、増殖してしまう可能性があるために賞味期限や冷蔵庫での保存を推奨しています。
ヒビや割れがある卵は「無菌状態」ではなくなっていますので、賞味期限に関わらず早めに、必ず加熱してから食べるようにしてください。

また、当然ですが日に日に鮮度が落ちていきます。産みたての卵は濃厚卵白がしっかりしていて、「プリッ」とした見た目が特徴ですが、古くなった卵はプリッと感がなくなり白身がだらっとしています。常温で保存した卵は、この変化が急速に起こります。菌の増殖が起こらないようにするために、見た目が良いうちに、冷蔵保存して、早いうちにお召し上がりください。賞味期限が切れてしまっても、加熱してからお召し上がりください。(私自身は賞味期限切れ2か月後の卵も平気で食べていた時期があります…※マネしないでください!)

海外では加熱して食べることが前提なので、数か月先が賞味期限となっているようです。ちょっとびっくりしますね。

ちなみに、
スーパーでは冷蔵してあったけど、冷蔵していないものもあったし、室温で保存してもいいんでしょ?と思われるかもしれませんが、絶対にNGです!
冷蔵庫から出して結露してしまった卵を放置しておくと、卵の殻だけでなく内部にまでカビが発生し、腐敗の原因となってしまうためです。腐敗させた経験はありませんが、想像すると臭いも見た目にも怖いものがあります…

←産んですぐの、まだほんのり温かい卵を割ってみました。濃厚卵白がとてもしっかりしています!プリプリ!!