たまご新聞「ゆで卵が“つるん”とむける!意外と知らない科学的コツ」
広島県庄原市で採卵養鶏場を営んでいます、有限会社グリーンファームです。
毎日の食卓やお弁当にも大活躍のゆで卵。でも、殻をむくと白身がボロボロ…そんな経験ありませんか?低温での輸送など物流の発達のおかげで、鮮度が保たれた卵を入手できるようになったために、このような現象に直面する機会が増えています。「つるんとむけるゆで卵」には、ちょっとした科学の知識が役立ちます。
今回は、簡単なテクニックとその科学的な理由をわかりやすく解説します!

◆ コツ①:少し“古い卵”を使う
新鮮な卵ほど、むきにくい。これ、実は本当です。
卵が新しすぎると、白身のpHが低く(酸性寄り)、殻の内側の膜にしっかりとくっついてしまいます。一方、数日たった卵は内部で炭酸ガスが抜け、pHが上昇(アルカリ性寄り)して、白身と膜の間にわずかな隙間ができやすくなるのです。炭酸ガスが白身に残っていると、パサパサとした食感の原因にもなります。
▶ ポイント:冷蔵庫で5〜10日ほど保存した卵がベスト!
◆ コツ②:お湯が沸騰してから卵を入れる
一般的によく知られているのが「水から卵を入れて火にかける」方法です。じつは、この方法だと殻がちょっとむきにくくなることもあるんです。
沸騰したお湯に卵を入れると、白身が素早く凝固し、内膜と白身の間に空気層や水分層が生まれやすくなります。これにより、むきやすくなるのです。
さらに、急激な加熱で卵白が殻にくっつきにくくなるのもポイント。
▶ ポイント:沸騰後、穴を開けずにそのまま卵を投入。やけどに注意!
◆ コツ③:すぐに冷水でしっかり冷やす
ゆで上がったら、すぐに氷水にドボン!これも大切なステップです。
卵を急冷することで白身がキュッと収縮し、殻との間に水が入りやすくなります。また、内膜が剥がれやすくなることで、つるんときれいに殻がむけるようになります。
▶ ポイント:氷水に5〜10分はつけておくと効果的。
まとめ:この3つで“むき名人”に!
- 少し古い卵を使う
- 沸騰したお湯からゆでる
- ゆでたらすぐ冷水で冷やす
これだけで、殻がむきやすいストレスフリーなゆで卵が手に入ります!
朝の忙しい時間やお弁当づくりも、ちょっと楽になりますよ♪