たまご新聞「フレイル予防に卵を食べよう!」
~毎日の食事が、未来の元気をつくる~
広島県庄原市で採卵養鶏場を営んでいます、有限会社グリーンファームです。
最近、「フレイル(Frailty:虚弱)」という言葉を耳にしたことはありませんか?薬局でパンフレットを見かけるようになったり、テレビCMでも流れるようになったりと、とても身近な言葉になりました。
フレイルとは、年齢を重ねるにつれて体力や筋力、心身の活力が少しずつ低下し、要介護の一歩手前の状態のことを言います。見た目は元気でも、ちょっとしたことで体調を崩しやすくなったり、転倒しやすくなったりするのが特徴です。
そんなフレイルの予防に、たんぱく質の十分な摂取がとても大切だと言われています。そして、たんぱく質と聞いて思い浮かぶ身近な食品のひとつが「卵」です。

卵は“完全栄養食”
卵には、私たちの体に必要な9種類の必須アミノ酸がすべて含まれていて、しかもバランスよく含まれています。そのため、卵は「完全栄養食」とも呼ばれています。
さらに、ビタミンやミネラルも豊富で、毎日の健康維持にぴったりな食材です。
日本人の高齢者では、特に75歳以上の女性を中心に、たんぱく質の摂取量が推奨量を下回る傾向があり、1日あたり10g前後不足している場合もあると言われています。積極的にたんぱく質を摂ることを意識する必要があります。
高齢者にうれしいポイント
- 調理が簡単
ゆで卵、目玉焼き、卵かけごはん、茶碗蒸しなど、簡単に調理できるのも卵の魅力。食欲がないときでも、ツルンと食べやすいですよね。 - コストパフォーマンスが良い
たんぱく質がしっかり摂れるのに、家計にもやさしいのが卵。毎日の習慣に取り入れやすい食品です。卵10個パック(Mサイズ卵1個約60 g、1パック約600 g)の価格が300円だとすると、卵100 gあたりの価格は50円程度。肉類と比較するととても安いことが分かります。 - 筋力維持をサポート
卵に含まれるアミノ酸は、筋肉の合成にも役立ちます。運動と合わせて摂ることで、加齢による筋力低下をゆるやかにする効果も期待できます。
フレイル予防の3本柱
厚生労働省によると、フレイル予防には「栄養」「運動」「社会参加」の3つが大切とされています。
卵を毎日1~2個取り入れた食事で栄養をしっかり確保しつつ、軽い体操や人との会話を楽しむことで、フレイル予防につながっていきます。

最後に
元気な毎日は、毎日の食事から。
卵は手軽で栄養価も高く、フレイル予防にとても役立つ食材です。
「最近ちょっと食が細くなったな…」という方も、まずは卵1個から始めてみてはいかがでしょうか?